大きなサービスやプロダクトになってくると、複数人がデザインに携わるためデザインシステムを構築してチームによるデザイン制作を効率化するのが一般的です。

しかし、デザインシステムの管理は思いのほか手がかかってしまい、管理が行き届いていないというケースも多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、デザインシステムの管理に特化したツール「Specify」です。

2019年2月現在ではリリースされていませんが、アーリーアクセスの登録が始まっています

今回は、リリースが待ち遠しい「Specify」がどんなツールなのか分かりやすくご紹介していきたいと思います。

Specifyとは?

Specifyとは、デザインシステムを管理するために作られたオールインワンツールです。

大きなプロダクトやサービスであるほど、デザインシステムの管理に手がかかってしまうため、その管理コストは馬鹿になりません。そんな場合には、Specifyを使ってすべての情報を一括管理することによって、管理コストはもちろん、作業を行う時の効率も向上できるのではないでしょうか。

2019年2月現在ではリリースされていませんが、アーリーアクセスの登録が始まっています

デザインシステムの運用はサイズが大きくなってくると結構手間がかかってしまうので、そこを1つのツールで管理することができれば作業効率の大きな向上に繋がるということで、多くの注目を集めています。

デザインシステムの管理が容易に

デザインシステムを活用してデザイン制作を行っている場合でも、デザインシステムを管理するためのツールを活用している企業はあまり多くないと思います。

すでに公開されているデザインシステムの管理ツールには、InVisionが提供する「Design System Manager」などがありますが、日本ではあまり広まっていない印象です。

様々なシステムと連携できるSpecifyであれば、簡単にデザインシステムを管理することができて、より容易にデザインシステムを導入することができるのではないでしょうか。

作業の効率化が実現できる

デザインシステムを取り入れることによって、チームによるデザイン制作の作業効率化を実現することができます。

メンバー全員がSpecifyを見ながら作業を行うことによって、何か変更があった場合はSpecifyに変更を加えることですべてのメンバーに変更を伝えることができます。

エンジニアはGitとSpecifyを連携、デザイナーはデザインツールとSpecifyを連携することによって、様々な作業を自動化することができるのではないでしょうか。

注目すべきSpecifyの特徴

では、現時点で発表されているSpecifyの注目の特徴や機能をご紹介していきます。

ダイナミックライブラリであらゆるものを管理

現時点で発表されているダイナミックライブラリで管理できる内容には、下記のようなものがあります。

  • カラーコード
  • タイポグラフィ
  • アイコン素材
  • コンポーネント

また、ダイナミックライブラリに登録している内容からSASSやJSONなどのコードを出力することができるようになっています。

デザイナーが作ったデザインをエンジニアやコーダーが実装する時に、配色パターンなどをコピペで取り入れることができるので作業効率の向上に繋がりそうですね。

外部サービスとの連携でさらなる効率化を可能に

Specifyは、様々なプラットフォームに対応しており、

  • iOSアプリ
  • Webサービス
  • Androidアプリ

また、Githubなどと連携することでリポジトリに変更内容を自動でPushしてくれるため、エンジニアの手を介さずともデザイナーが直接変更を反映することができるようになりそうです。

また、公式サイトの情報によると下記のツールやサービスとの連携を進めているようです。

対応OS
  • Mac OS
  • Windows
連携ツール
  • Sketch
  • Figma
  • Adobe XD
インテグレーション
  • Github
  • GitLab

SketchやAdobe XDのようなデザインツールはもちろん、GithubやGitLabなどのソース管理ツールと連携する点が非常に魅力的ですね。

デジタルプロダクトのデザインに役立つ機能が盛りだくさん

例えば、ボタンのデザインであればデフォルトのデザインはもちろん、マウスホバー時や押下時のデザインまで体系的に管理することができるので、デジタルプロダクトのデザイン制作にぴったりです。

ZeplinやGoogle Galleryのようにインスペクタを使ってデザインパーツの細かなプロパティも確認することが可能なので、実装時のコミュニケーションコストを抑えることができます。

アーリーアクセスの登録受付中

Specifyは、2019年2月現在まだリリースされていません。公式サイトでは2019年リリースと書かれていますが、まだ具体的な時期は発表されていないようです。

いち早く使いたい!という方はアーリーアクセスに登録しておきましょう。

まとめ

すでにデザインシステムを構築している方にとっては、Specifyの魅力がよく分かると思います。まだデザインシステムを構築されていないという場合も、Specifyを使って始めればより効率的にスタートすることができるのではないでしょうか。

関わっている人があまり多くないサービスやプロダクトであれば、デザインシステムは必要ないかもしれません。しかし、スケールしてくるとどこかのタイミングでデザインの管理コストが増大になってしまい、デザインシステムの導入が避けられなくなります

デザインシステムについて知りたい方は、下記の書籍がおすすめです。デザインシステムの基本的な知識から、どうやって現場に落とし込んでいくのかまで一冊にまとまっています。