IT企業に限らず、チャットツールは様々な企業で使われるようになりました。業務の依頼や進捗管理はもちろん、ちょっとした雑談や情報共有に使われるなど日々の業務の中で頻繁に使われています。
そんなチャットツールですが、最近では様々なサービスが登場し、それぞれ特徴的な機能を持っています。今回は、チャットツールの導入や見直しを考えている方向けに、どんなサービスがあり、どのような特徴を持っているのか、ご紹介したいと思います。
INDEX
チャットツールを使うメリット
チャットツールを利用していない企業は最近ではあまりないと思いますが、改めてチャットツールを活用するメリットをご紹介したいと思います。
山のようなメールのやり取りが無くなる
チャットツールを導入すると、メールでのやりとりを大幅に減らすことができます。メールは便利なんですが、ちょっとしたタイムラグや、検索が結構大変だったりします。
送信してからタイムラグもありますし、何よりメールが来る度に受信ボックスを確認しなければなりません。
チャットツールを導入すれば、基本的に自分宛のメッセージだけに返信すればいいので、メールチェックによる時間の無駄遣いを減らすことができます。
オンライン状況を確認できる
同じ部屋にいる人であれば、パソコンの前にいるのかどうか見れば分かりますが、フロアが違う人や、外部の人とのやり取りでは確認することができません。
チャットツールを使えば、その人がオンラインかどうなのかリアルタイムで確認することができるので、自分の送ったメッセージを見てもらえているのか確認することがすぐにできます。
急ぎの用事であれば、すぐに返事をもらいたいものですが、メールだと休憩中なのかどうかが分からないので、見てもらえるのかどうかがよく分かりません。
また、チャットツールは相手が入力中だと画面に表示されるため、円滑にコミュニケーションを取ることが可能になります。
どのチャットツールがいいのか
チャットツールには色々な種類がありますが、おすすめのチャットツールが2つあります。
- Slack
- チャットワーク
では、Slackとチャットワークについて、それぞれどんなサービスなのか、良い点悪い点についてご説明したいと思います。
Slack
Slackは登場するやいなや、シリコンバレーの数々のIT企業で導入され、たちまち有名なサービスとなりました。
Slackの特徴
強力なインテグレーション機能
Slackにはインテグレーションと呼ばれる機能を使って、様々なサービスと連携させることができます。
例えばGoogleカレンダーと連携すれば、予定の15分前、予定の時間に加え、予定の追加、編集などを行ったらSlack上に通知を表示することができます。
チームでプロダクトの開発と運用をしている場合、リリースや機能追加など、重要な予定を簡単に共有することができ、リマインダーとしても最適です。
他にはgithubやBitbucketと連携することで、コードのプルリクエストなどもslackで通知することができます。エンジニアは様々なサービスやツールを使って開発を行っているため、それらをSlackでまとめて管理できるのは非常にメリットであり、効率的に開発を行うことが可能になります。
プロジェクト毎にメンバーを設定できる
Slackは1人1アカウントではなく、同じ人でもプロジェクトごとにアカウントを作成して使われます。これの何がいいの?と思うかもしれませんが、例えばフリーランスなどで色々な
Slackのイマイチな所
チャンネルが時系列で表示されない
Slackはプロジェクト内で目的ごとに様々なチャンネルを作成して使われるのが一般的です。しかし厄介なことに、チャンネルの並び順が新しい順ではなく、アルファベット順に表示されるため、一度既読にしてしまうと直近のチャットがどのチャンネルで行われていたのかを確認することができません。
少人数で使う分にはあまり困らないのですが、多くのプロジェクトに参加し、それぞれ複数のチャンネルを使ってやり取りを行っていると、どのチャンネルに返さないといけないのか分からなくなってしまいがちです。
Slackはこのチャンネル一覧が時系列に表示されればダントツで使いやすいチャットツールになれると思うのですが、これだけがどうしても悩みの種となってしまいます。(もし同じ考えをお持ちの方がいれば、SNS等で賛同していただけると大変喜びます。。)
チャットワーク
チャットワークは今ではSlackの肩を並べる国産チャットツールです。日本語対応しているということもあり、国内企業でも多く導入されています。
チャットワークの特徴
タスク管理機能
チャットワークには他のチャットツールと違ってタスク管理機能があります。チャットで仕事をお願いされたのに、他のチャットと混じって忘れてしまっていたなんて経験みなさんあるのではないでしょうか?
そういった悩みを解決するのが、チャットワークのタスク管理機能です。何かをお願いしたい時は、その人に対してチャットワーク上でタスクを追加することができます。
タスクには担当と期限を設定することができ、作成するとその人のタスク一覧に追加されます。タスクには追加時点へのジャンプ機能があり、クリックするとタスクが追加された時の会話にジャンプすることができるので、内容の確認もすぐに行なえます。
このタスク管理機能がチャットワークの特徴的な機能であり、最大の長所でもあります。
管理しやすい
これは会社の総務などがメリットに感じる部分だと思いますが、様々な「機能制限」の設定が行えるため、セキュリティ面でのリスクを減らすことが可能です。
設定できる機能制限は、以下の通りです。
- 社外ユーザー制限機能
- モバイル端末制限機能
- IP制限機能
- 外部SNS制限機能
- ファイル送信・受信禁止機能
- 専用ログインURL機能
情報漏えいを防ぐためにIPアドレスに制限をかけたり、登録されていないスマートフォンやタブレットからのアクセスを制限したりなど、社内ツールとして使われることを想定して作られていることがよく分かりますね。
チャットワークのイマイチな所
チャットツールの域を超えていない
チャットツールである以上、チャットができれば問題ないのでは?と思うかもしれませんが、Slackのインテグレーション機能があまりにも便利なため、それに慣れてしまうと物足りなさを感じてしまいます。
まとめ
チャットツールは優れたサービスですが、あまりにも頻繁に通知が来るためにかえって効率が悪くなってしまうというケースもあります。プライベートで利用する分には問題ありませんが、企業の業務でチャットツールを利用する場合は、しっかりとルールを定めた方がいいでしょう。
また、チャットツールはチームで利用するのが一般的ですが、通知管理用に1人で利用するという使い方もあります。以前FeedlyとPocketを使った情報収集の方法をご紹介しましたが、Pocketと連動させて、定期的にSlackに通知を送るといった使い方も可能です。ぜひ、様々なサービスと連動させてみてください。
Slack、チャットワークそれぞれ優れたサービスですが、やはり気になる点もあります。どういった目的で利用するのかや、有料版を契約する予算はあるかなど、環境にあったツールを選んでみてください。