「優れたデザイナー」と「ダメなデザイナー」の違いについて、なんとなく分かっているつもりでもはっきりと説明できる人は少ないのではないでしょうか。今回は、優れたデザイナーとダメなデザイナーの違いについて、10個のポイントに分けてご説明していきます。
デザイナーの方はもし「ダメなデザイナー」の方に自分が当てはまってしまっていたら注意して直してみてください。デザイナー以外の方も、他の業種で同様に当てはまるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
はじめに
もしあなたがチームを率いる立場になる機会があるにも関わらず、Ben Horowitszの「Good Product Manager/Bad Product Manager」を読んだことが無いならば、今すぐ読んでみてください。20年前に書かれた書籍ですが、現在でも役に立つ知識がたくさん詰まっています。
Benの書籍がきっかけとなり、私も「優れたデザイナー」と「ダメなデザイナー」の違いについて考えてみました。デザイナーのみなさんの助けになれば幸いです。
ユーザーに共感する
優れたデザイナーは、ユーザーの問題に親身になって考えます。
ダメなデザイナーは、自分のデザインを一番大事にします。
「ユーザーが課題に感じている所をもっと考えた方がいいと思うんだ。」「そうだね!ユーザビリティテストをしよう!」
「何が問題なんだ?ユーザーがデザインの良さを分かっていないだけだ。」「ほんとにそうだね。彼らは何も分かっていないよ。」
質問する
優れたデザイナーは、問題を明らかにするためによく質問をします。
ダメなデザイナーは、問題が明らかになることを恐れます。
「これで全部解決したかな?もし何かあればもっと質問してね。」「このデザインで進める前に、もう少しデータを見てみてもいいかな」
「これ以上の検討は必要ないよね」「そうだね!流行は押さえてあるしね!」
アイデア出し
優れたデザイナーは、複数のデザイン案を作成して検討します。
ダメなデザイナーは、最初のデザイン案で済ませてしまいます。
「十分に検討を行った結果、4つのデザイン案を作成しました」
「このデザインならすべての課題を解決できます!」
第一に考えるもの
優れたデザイナーは、最も使いやすいデザインを作成することを第一に考えます。
ダメなデザイナーは、最新のトレンドやツールに従うことに第一に考えます。
「トレンドに乗ったデザインよりも、ユーザーの課題を解決することが重要です。」
「正しいツールを使っているし、人気のトレンドも知ってるよ。誰も僕を止められない!」
フィードバックを求める
優れたデザイナーは、批評を求めます。
ダメなデザイナーは、批評から逃げます。
「ここのデザインに関するフィードバックをいただきたいです。」
「締切は二週間後だよ。早くデザインを完成させたければ、フィードバックは後回しにしよう。」
計画性
優れたデザイナーは、しっかりと計画を立ててデザインを作成します。
ダメなデザイナーは、計画を立てずに目の前のデザインを作成し始めます。
「これがデザイン完成までの週次計画です。」
「もう着手してるから、全部終わったらそれで完成なの。」
デザイン制作の進め方
優れたデザイナーは、日々着実にデザイン制作を進めます。
ダメなデザイナーは、気が向いた時にデザイン制作を進めます。
「これが昨日作成したユーザーフローの資料です。」
「昨日は調子が悪かったから作業するのをやめてました。」
ゴール
優れたデザイナーは、デザイン制作完了後もアクセス解析などを元に改善に努めます。
ダメなデザイナーは、デザインデータを納品したらそれで終わりだと考えます。
「もう少しここをシンプルにした方がよさそうですね。」
「私の仕事は終わりました。休みが必要です。」
失敗への考え方
優れたデザイナーは、失敗から学びます。
ダメなデザイナーは、失敗なんてしないと信じています。
「それは私のミスです。二度と起こらないように注意します。」
「何事にも失敗はつきものだよね。」
透明性
優れたデザイナーは、デザインのアイデアとなった作品をきちんと説明します。
ダメなデザイナーは、すべて自分のアイデアだと言い切ります。
「ここのデザインはDribbbleの作品がアイデアの参考になっています。」
「言っただろ。俺は魔法が使えるんだ。」
まとめ
以上、優れたデザイナーとダメなデザイナーの10個の違いでした。あなたはいくつ当てはまりましたか?
優れたデザイナーというのは、優れたデザインが作成できることはもちろん必要ですが、それ以外にも仕事の進め方だったり依頼主とのコミュニケーションの取り方がしっかりしている方ばかりです。
また、依頼内容を元にただデザインを作成するだけではなく、どのようなデザインにすればそのサービスを利用する人にとって使いやすいものになるのか、ユーザー視点で考えることがとても重要です。
デザインスキルはもちろん、仕事の進め方にも気をつけることが、デザイナーレベルを高めるためには大事です。ぜひ参考にしてみてください。
この記事は、UX Planetとのコンテンツ配信契約の元で翻訳転載しています。