Mazeはユーザーテストのためのプラットフォームです。プロトタイピングツールと連携することができ、テストの作成から実施、結果の集計まで手間も時間もかけずに行うことができます。
ユーザーテストの在り方を大きく変えてしまうかもしれないMazeとはどんなサービスなのか、詳しくご紹介していきたいと思います。
INDEX
Mazeとは
Mazeはユーザーテストのためのプラットフォームです。Mazeの管理画面からテストしたい画面遷移や操作フローを設定するとテスト用のURLが発行され、テスターにそのURLをシェアすればオンライン上でユーザーテストを実施することができます。
また、SketchやFigmaなどのUIデザインツールと連携すればプロトタイプをインポートすることができ、わざわざ画像を登録したり画面遷移を手動で設定する必要もありません。
さらに、テスト結果はレポートとして分かりやすくまとめられ、画面遷移のフローや画面ごとの滞在時間、アンケート結果、ヒートマップなど詳細な内容までチェックすることができます。
Mazeの優れている点
とにかく簡単にユーザーテストが行える
Mazeの良さは、なんと言っても簡単にユーザーテストを行うことができるという点です。
Mazeの管理画面からユーザーテストの内容を設定し、発行されるテスト用URLをテスターにシェアすれば、オンラインでテストを実施することができます。PCもスマホも対応しているので、テスターも手軽にテストが行えます。
慣れてしまえばテストフローの作成からURLの発行まで1時間もあれば完了してしまうので、とにかく簡単にユーザーテストが行えます。
ユーザーテストと言われると手間と費用がかかるイメージがありますが、Mazeを使えばその点はかなり改善されるのではないでしょうか。
また、テストの準備から実施、結果の集計まですべてMazeで行えるため、非常に簡単にユーザーテストを実施することができます。
プロトタイピングツールと連携することができる
MazeはSketchやInVision、Figmaと対応しており、それらのデザインツール上でプロトタイプを作成しておけば簡単にインポートすることができます。
また、プロトタイプ上で設定されている画面遷移はMazeにインポートしても引き継がれるため、いちいちタップエリアなどを設定する必要はありません。
2020年4月現在、以下のUIデザインツール・プロトタイピングツールに対応しています。
- Sketch
- InVision
- Figma
- Marvelapp
アンケート調査が実施できる
Mazeでは、ユーザーテストの途中でアンケート調査が行えるようになっています。例えば、会員登録のフローをテストした後に、「分からなかったことはありますか?」「改善してほしい点はありますか?」などの質問をはさんでおけば、問題箇所を発見するとともに改善策のアイデアまで得られることができそうです。
アンケートの回答方法は以下の中から選択することができます。
- はい/いいえの2択
- 1から10など数値での評価
- 選択肢からの回答
- 自由回答
上記の回答方法が用意されていれば、基本的なアンケート調査は問題なく行うことができるでしょう。
ユーザーテストのアンケートはちょっとした聞き方で結果が大きく異なることがあるため、なるべく結果が正確に出るようアンケート項目を検討することが大切です。
ユーザーテストの詳細な結果が取得できる
ユーザーテストの結果として、下記のような項目を確認することができます。
- テストの成功率
- アンケート結果
- 画面ごとの滞在時間
- ヒートマップ
- クリックした場所
- 意図しない画面遷移のリスト
しっかりとデータとしてテスト結果を得ることができるので、客観的にユーザーテストを行うことができますね。
また、テスト結果はレポート画面で分かりやすく確認することができるので、いちいち手作業で集計する必要はありません。
テスターを手配してくれる
有料オプションですが、テストユーザーを手配してくれるというサービスも提供されています。
1ユーザーあたり$3くらいの価格設定で、対象ユーザー数が増えると少し値下がりされるようです。
ただ、現状だと日本語ユーザーを対象にテストを実施することができないので、なかなか活用しづらいかもしれません。この点は今後のアップデートに期待しましょう。
Mazeの課題
プロトタイプの画質が若干粗くなってしまう
SketchやFigmaからインポートされたプロトタイプの画質が若干粗くなってしまうようです。テキストはきちんと読むことができるので、テスト結果への影響はあまり無さそうですが、場合によってはこれが原因となり活用できないというケースが発生してしまう可能性があります。
少し動作が不安定
ユーザーテストを行う時の動作が少し不安定な時があり、スクロールエリアがずれてしまったり、動作がカクカクしてしまうという現象が発生する場合がありました。
特にスマホでテストを行った場合の動作が不安定で、これについては今後のアップデートで改善されることに期待ですね。
日本語は未対応
Mazeは日本語未対応なので、一部英語表記になってしまったり、管理画面が英語表記のみだったりします。
簡単な英語が理解できればほとんど支障はないと思いますが、日本語対応されればより簡単に使えるようになりそうです。
Mazeの料金
Mazeは無料で利用することができますが、プロジェクトや編集権限を持つユーザーの数を増やすなど、有料プランに比べるといくつか制限がかけられています。
Free | Starter | Team | |
---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | $42 | $85 |
編集者数 | 1 | 1 | 3+ |
プロジェクト数 | 1 | 3 | 10 |
ブロックの数 | 10個まで | 無制限 | 無制限 |
テスト結果のCSVエクスポート | × | ○ | ○ |
パスワード保護 | × | ○ | ○ |
カスタマイズ機能 | × | × | ○ |
- ブロックとは
- ミッションやアンケート項目を1ブロックと数えます。フリープランではブロックの数が10個までなので、テスト項目の数に制限があります。
- カスタマイズ機能とは
- テスト画面に自社ロゴを掲載したり、タイトルを変更することができるようになる機能です。
また、上記以外にEnterpriseプランも提供されているので、大規模な企業がMazeを導入する場合はそちらを利用することも検討できます。
課金単位がユーザーではなく組織なので、Teamプランでも1万円程度で利用でき、企業で利用する場合にはコスト面が課題になることはあまり無さそうです。