【WordPress】マネージドホスティングとは?共用ホスティングとの比較
個人でWordPressのサイトを公開する場合、レンタルサーバーを利用する場合がほとんどだと思います。
レンタルサーバーは安価で利用できて非常に便利ですが、同じくWordPressをホスティングするためのサービスとして「マネージドホスティング」と呼ばれるものがあります。
今回は、マネージドホスティングの基本的な説明と、共用ホスティングとの比較をご紹介したいと思います。
INDEX
WordPressのホスティングの種類
ホスティングサービスを使ってWordPressサイトを構築する場合、一般的に下記のような種類があります。
- 共用ホスティング
- マネージドホスティング
- VPS
最もメジャーなのが共用ホスティング、次いでマネージドホスティング、VPSという並びになると思います。
人気の高いレンタルサーバーサービスの「エックスサーバー「や「ConoHa」は上記の中でも複数種類のサービスを提供していますが、一般的に利用されるのは「共用ホスティング」のタイプです。
どちらかというと、マネージドホスティングやVPSは企業が導入したり、大規模なサイトの場合に利用するケースが多くなります。
共用ホスティングとは
共用ホスティングとは、1つのサーバーを複数のユーザーで利用する形式のホスティングを指します。
一般的に個人の方が利用するようなレンタルサーバーは基本的に共用ホスティングの形式を取っていることがほとんどです。
共用ホスティングは3つの中で最も手軽に利用することができ、初心者の方が初めてWordPressのサイトを作るような場合には共用ホスティングがおすすめです。
マネージドホスティングとは
マネージドホスティングとは、WordPressサイトに特化して設計されたホスティングサービスです。マネージドサーバーや、マネージドサービスと呼ばれたりもします。
セキュリティの強化、サイトの速度向上、データのバックアップなど、専門的な作業をホスティングプロバイダーが代わりに行ってくれるため、利用者はWebサイトのコンテンツ作りに専念することができます。
豊富な機能やしっかりとしたサポートなどが提供されていて、要はサーバーの保守運用のような作業を代行してくれるというメリットがありますが、その分費用も少し高めです。
小規模なサイトであれば共用ホスティングで十分だと思いますが、一定規模の企業などでWordPressのサイトが必要になった際や大規模なサイトにホスティングサービスを利用する場合は、マネージドホスティングを選ぶのがおすすめです。
マネージドホスティングのメリット
機能が豊富
一般的に、マネージドホスティングは共用ホスティングよりも豊富な機能が提供されています。
それぞれのサービスにもよりますが、マネージドホスティングは下記のような機能を利用することができます。
- CDN
- オートスケーリング
- ステージング環境との同期
- 自動バックアップ
- サイト移行サポート
- 死活監視
- Git連携
場合によって共用ホスティングでも同様のサービスが利用できる場合もありますが、基本的にマネージドホスティングサービスの方が機能が豊富です。
個人のブログのようなサイトであれば共用ホスティングで事足りると思いますが、企業の公式サイトや多くのユーザーが利用するようなWordPressサイトの場合はマネージドホスティングを利用した方が安定稼働させることができます。
高速化の実現
共用ホスティングでWordPressサイトを公開する場合、サイトを高速化するためにはプラグインを導入したり設定を変更したり、様々な作業が必要になります。
一方、マネージドホスティングの場合は構築時点で高速化のための準備が完了しているので、利用者は煩わしい作業を行わずに高速化を実現することができます。
さらに、複数のデータセンターから選択できたり世界中のCDNのエッジサーバーを利用できたりするなど、共用ホスティングでは難しい高速化のための対策も取ることができます。
サイトの表示速度や転送速度にこだわりたいという方は、共用ホスティングよりもマネージドホスティングを選択する方がいいでしょう。
万全のセキュリティ対策
マネージドホスティングサービスでは、DDoS攻撃などを自動で検出してブロックしたり、マルウェアの遮断、除去など万全なセキュリティ対策が基本機能として提供されている場合がほとんどです。
特に個人情報を取り扱ったり、重要なデータを保持しているような場合はセキュリティ対策をしっかりと行わないと万が一の場合に大変なことになるので、その点ではマネージドホスティングを利用しておけば共用ホスティングよりも安心して利用することができます。
サポートが手厚い
一般的にマネージドホスティングは共用ホスティングと比べてサポートが手厚いことがメリットとして挙げられます。
サポートの内容はサービスごとに異なりますが、例えば、
- WordPress本体のアップデート対応
- サイトのパフォーマンス改善
- セキュリティ対策の実施
といった通常であればサイト運営者がやらなければならない作業をマネージドホスティングの提供元が代わりに行ってくれたりします。
サイトの運営メンバーに技術的な知識を持つ人がいない場合や、面倒な作業はすべて任せたいという場合はマネージドホスティングがおすすめです。
共用ホスティングのメリット
費用が安い
共用ホスティングは、マネージドホスティングと比べて安価に利用できるというメリットがあります。
人気の高いエックスサーバーやConoHa WINGであれば、1,000円前後/月で利用することができます。
初心者にはおすすめ
一般的に個人の方がWordPressのサイトを立ち上げる際は共有ホスティングを利用する形が一般的です。
Web上で多くの情報が公開されていて、レンタルサーバー側でも簡単にWordPressサイトを公開するためのメニューが用意されていたりするため、あっという間にWordPressのサイトを公開することが可能です。
マネージドホスティングのサービス
WordPressのマネージドホスティングを提供している人気のサービスをいくつかご紹介します。
Amimoto
Amimotoは日本の企業が提供するWordPressのマネージドホスティングサービスで、Amimotoのサーバーを利用する他にAWS AMIとして利用することもできます。
AmimotoはCDN(転送量)についてプランごとに転送量が定められているので、これを目安にプランを選ぶようにしましょう。
また、プランとは別でCDN転送量を追加するオプションも用意されているので、安いプランにオプションで転送量を追加するという選択も可能です。
利用前にオンライン個別相談会も無料で実施してくれるので、初めてマネージドホスティングを利用する場合は相談してみると良いでしょう。
Kinsta
Kinstaはアメリカの企業が提供するマネージドホスティングサービスです。
公式サイトは日本語対応しているので、他の海外サービスと比べると導入ハードルは低くなっています。
SiteGround
SiteGroundは海外で人気の高いWordPressのマネージドホスティングサービスです。
一番安いプランだと3.99ドル/月から利用することができ、マネージドホスティングのサービスの中ではかなりお手頃価格となっています。
日本語でのサービス提供は行っておらず、英語のみとなるのでその点はご注意ください。
まとめ
WordPressは高速化や負荷対策、セキュリティ対策など気を使わなければならない項目が多く存在しています。
特に大規模なWebサイトの場合は、社内やチーム内にサーバー関連の知識を持った担当者が不在の場合、適切に問題を対処できない可能性があるので、マネージドホスティングを利用しておけばその点は安心です。
ただし、いきなり小規模なWebサイトでマネージドホスティングを利用するのはコスト面の負担が大きく、あまりおすすめできません。
これからWebサイトを制作する場合は、共用ホスティングで公開し、負荷やセキュリティ面が気になってきたらマネージドホスティングに乗り換えるという進め方がおすすめです。