WordPressの自作テーマを作る場合、0から自分で作る方法でも作ることはできますが、WordPress独自のコードを記述する量が多くなってしまい、かなりの手間がかかってしまいます。
そんな時に使えるのが「ブランクテーマ」「スターターテーマ」と呼ばれるテーマです。ブランクテーマやスターターテーマを使うと、基本機能が備えられたコードを元にテーマを作ることができるので、効率的にテーマ制作を行うことができます。
今回は、ブランクテーマの基本と2021年最新のおすすめブランクテーマをご紹介したいと思います。
INDEX
ブランクテーマとは
ブランクテーマとは、スターターテーマと呼ばれたりもしますが、WordPressのテーマを自作する時にベースとして使うテーマのことを言います。
0から自分でテーマを作ると、WordPress独自のコードを自分で記述しなければなりませんが、ブランクテーマを使えば基本的なコードがすべて揃った状態から始めることができます。
具体的に、ブランクテーマを活用するメリットには下記のようなものがあります。
- WordPressの知識が少ない人も自作テーマを作りやすい
- テーマ自作の手間を減らすことができる
- CSSだけでのオリジナルテーマ作成もある程度可能
- 404.phpなど必要なページがすべて揃えられている
- WordPressのきれいなファイル構成も学べる
WordPressのロジック部分のPHPコードを自分で実装すると、意図せぬエラーが発生したりセキュリティ面の問題が発生してしまう可能性がありますが、ブランクテーマを使えばそのようなリスクを減らすことができ、あまりWordPressに使い慣れていない人がテーマを自作する場合はブランクテーマを使うのがおすすめです。
ブランクテーマを使ってテーマを自作する手順
ブランクテーマを使って自分でテーマを作る場合は、主に下記のステップで作業を行います。
- ブランクテーマをダウンロードする
- PHPのテンプレートファイルに必要なHTMLコードを追加する
- CSSでスタイリングを追加する
つまり、ブランクテーマをベースにして、必要なHTMLやCSSのコードを書き足していくというイメージです。特殊なことをしなければ、ロジック部分はブランクテーマで用意されているものを利用することができるので、PHPやWordPressにあまり詳しくなくても実装することができます。
また、予めHTMLとCSSでWebサイトをコーディングしておけば、後はそれをコピー&ペーストでブランクテーマの中にコードを書き足していけばテーマを作ることができます。
おすすめのブランクテーマ
Underscores
Underscoresは、スタイリング無しの状態から自作テーマを作りたい人におすすめのWordPressブランクテーマです。
しっかりとウィジェットやメニューなども対応しているので、自分でPHPのコードを書く部分を最小限に抑えることができ、WordPressにあまり詳しくないけれど自作テーマを作りたいという人にはおすすめです。
テーマをダウンロードする時に、Advanced Optionsから「_sassfy!」を選択すると、Scssファイルも一緒にダウンロードすることができ、npmやcomposerでのScssやPHPのエラー監視や自動整形が予め用意された状態でダウンロードすることができます。
また、スマホ向けにドロップダウンメニューを表示するためのスクリプトが用意されていたりして、使い勝手に優れているというのも1つの特徴です。
Genesis Framework
Genesis Frameworkは海外でかなり人気が高いWordPressのスターターテーマで、世界的にとても大きなシェアを占めています。その理由は、下記のようなものがあります。
- SEO最適化が完璧
- セキュリティ対策がばっちり
- パフォーマンスが高い
- 拡張性が高い
- 専用プラグインも提供されている
- 子テーマの数が多い
以前は有料のテーマでしたが、現在はオープンソースとして無料で手に入れることができるようになりました。ただし、利用範囲には制限があり、子テーマの利用やプラグインの利用には年間360ドルのGenesis Proの加入が必要となります。
無料で利用できるようになったこともあり、ブランクテーマ、スターターテーマの選択肢には入りやすくなったのではないでしょうか。
ただ、コードが少し複雑で、日本語のドキュメントは用意されていないので専門的な知識が必要となり、初心者の方が手を出すには少しハードルが高くなってしまいます。
BlankSlate
BlankSlateは、スタイリング一切なしのWordPress公式ブランクテーマです。
WordPress公式のテーマとして配布されていて、通常のテーマと同じ様に管理画面からインストールと有効化を行うことができます。
しっかりと定期的にアップデートも行われていて、WordPress公式テーマという安心感もあり、おすすめのブランクテーマです。
Generic
Genericは、カスタマイズ前提で作られたシンプルなWordPressの公式スターターテーマです。
装飾こそされていないものの、マージンや行間等がある程度整えられていて、自分でデザインを付け足していく形でWordPressのテーマを作り上げていくことができます。
そのため、レイアウトなどを組む手間を省くことができ、自作テーマが作りたいというよりも、オリジナルデザインのWordPressテーマが作りたいという人におすすめです。
Naked WordPress
Naked WordPressは、デザイナーのためのWordPressブランクテーマです。少し古いものになりますが、基本機能は対応しており、カスタマイズして自作テーマを作る時もデザインに専念することができます。
テーマファイルにも細かくコメントで説明が書かれていたり、関数の説明などもソースコードに書かれているので、あまりWordPressに詳しくない方でも扱いやすいように作られています。
Naked WordPressは下記のような特徴があります。
- レスポンシブ対応
- カスタムメニュー対応
- サイドバーやウィジェットに対応
- ブログ向け機能の提供
- 固定ページとホームページ向けテンプレートの提供
Beans
Beansは、WordPressでテーマを自作する時に使用するスターターテーマです。
考え方としてはGenesisと似ていますが、機能はBeansの方がすっきりとしていて、フレームワークにあまり詳しくなくても扱いやすいと思います。
CSSフレームワークのUIKitが組み込まれていて、UIKitのコンポーネントを呼び出して使用することができるようになっています。
テーマ自作は上級者向け
ブランクテーマ、スターターテーマをベースに自作テーマを作れば、テーマ制作の手間を大幅に減らすことができます。ただし、WordPressでテーマを自作するには、ある程度WordPressの知識が必要となってしまうため、初心者の方が挑戦するには少しハードルが高くなってしまいます。
初めてWordPressでWebサイトを作る場合やブログを公開するという場合は、公開されているテーマを利用することがおすすめです。既存のテーマでも自分でカスタマイズすることは可能で、まずはファイル構成やどのようなファイルで作られているのかなどを既存のテーマから学ぶといいでしょう。
おすすめのテーマやWordPressの詳細については、下記のページで紹介しているので参考にしてみてください。